column

父を想うファスティング

色んなファスティング本を読んでいる頃ある一冊の本に出会いました。森美智代先生の書かれた「食べること、やめました」という衝撃的な題名の本です。

そんな食生活をもうもう20年近く続けておられる一人の女性の話です。さすがに私も「そんなばかな~ いくら元気でも青汁生活なんて!」と思いましたが、ふと手を止めたのは、彼女がある難病を克服するためにその食生活に行きついた、という説明文を読んだからです。

難病だった父のこと

脊髄小脳変性症それはもう20年以上前に亡くなった私の父親と同じ病名でした。

これは運動機能を司る小脳や脊髄が変性し、徐々になくなっていくという難病で
治療法が分からない国が認定した難病の一つです。
よく私が健康や食事に気を遣うのを見て
「何か大きな病気でもしたことがあるの?」ときかれることがありますが、病気で身体の自由を奪われていく父親の姿を見てきたことが、「いつまでも元気で健康で生きたい」という私の想いに影響を及ぼしていると思います。

闘病中の10年の間もともと寡黙だった父の口から、愚痴や弱音を聴くことはありませんでした。しかしきっと毎朝目覚めるたびに少しずつ進行していく病の影に恐れを感じていたと思います。そして寝たきりになって娘に世話をされることがどんなにつらかっただろうと。それでも今になってひとつ父に伝えたいことはたとえ一人で何もできなくなっても私たち家族の中で父の威厳は失われることは一度もなかったということです。ただ、父の介護を通して「食べること」「排泄すること」当たり前の生命の営みが私たちの生活を支え、人生を支えているのだということを身にしみて感じずにはいられませんでした。

森美智代さんの言葉

そんな父のことを想いながらこの本を読んで驚いたの森先生はその難病を克服して、今もなお元気に鍼灸師として活躍し各地でワークショップを行い、NYにまでその活躍の場を広げておられるということです。

森先生は言われます。「食べ過ぎて、老廃物だらけになって、病気やなんとなく不調な半病人にならずに、素晴らしい、かけがえのない肉体の時を実感するために、少食はとても大切なことだとおもいます。魂(意識)が周波数を変えようとしているときに、肉体が汚れていて重くては、変わりにくいことでしょう。本来の素晴らしい自分が目覚めるために、時には断食もとおすすめしています。」

全ての人にファスティングが必要だともファスティングが万病を治すとも言えないけれど、ファスティングが単なるダイエットではなくその方の目覚めや気付きに繋がる貴重な経験になるように潮風ファスティングはそんな願いを込めて行っています。