新神戸駅にストリートピアノを発見してびっくり!
NHK BSの 「駅ピアノ」「空港ピアノ」という番組はご存知ですか?私は好きで、時々見るのですが、海外の駅や空港に置かれた1台のピアノを、ただただ
撮影しているという番組。それは誰が弾いてもよい1台のピアノ。立ち寄った人が、ふと立ち止まり、演奏をして、去っていきます。ある人はクラシックの名曲を奏で、ある人は自身の曲を弾き語りで歌い上げます。案内人もナレーションもありません。効果音もBGMもありません。演奏後に演奏者にインタビューをしているけれど、インタビュアーの姿は一切映りません。15分程度の短い番組ですが、音楽を通じて、様々な人々の想いや人生が伝わり、いつも心に残ります。演奏者は人種も年齢も国籍も様々で、プロを夢見る人もいれば、夢を断念してしまった人もいます。世界には様々な国があり、全てが自由で豊かなわけではありせん。その中で音楽を続けられる人は限られていますし、ましてや音楽で食べていける人はほんの一握り。それは才能にも環境にも恵まれた選ばれた人々です。
でも、音楽を愛し、音楽を楽しむことは誰でも出来ること。私は音大時代、ベルギーのスタージュに参加したことがあります。
フランスに着いて、レッスンがスタートするまでの数日間、練習場所がないので、街の楽器店のピアノを弾かせてもらったりしていました。ある時、私が練習していると、現地のおじさんがニコニコしながらやってきて、「やあ、君上手だね!俺もショパンが好きでさ。ちょっと俺のショパンも聴いてくれよ」(全く言葉は分からないけど、多分そんなニュアンス)と言って、ノクターンか何かを弾いてくれました。それはつっかえ、ひっかえでお世辞にも上手とは言えなかったけれど、何とも味のある演奏で、私はカルチャーショックを受けました。なぜなら、おじさんにとって、ショパンは高貴なクラシック音楽ではなく、もっと身近でソウルフルな音楽なんだと感じたから。コンサートホールで息をひそめて聴くショパンとは全く違っていました。「駅ピアノ」「空港ピアノ」を見ると、その事を想い出します。音楽は、静かに聴く喜びも素晴らしいけれど、自分で音を楽しみ感じる喜びは何物にも変えられません。そんなストリートピアノが神戸にもあったとは!時間が遅くて、もう誰もいなかったけど、昼間は誰がが想いをこめて弾いているのかな♫
追伸:この投稿の後たくさんの方から、神戸の各所にストリートピアノがあると教えていただきました。そうでした、神戸は音楽のまちでした!!